映画「ベイマックス」

舞台は日本に似てる架空都市みたいです。

(※ 映画は基本的にネタバレしてしまってるので、知りたくない方は注意してください)

 

グリーフケアにお勧めの映画「ベイマックス」

慕っていた兄と死別したヒロ。
すっかりふさぎ込み大学も行かなくなっていました。

ヒロはもともと3歳の時に両親と死別しています。
兄と一緒に伯母さんに育てられてる状態だったので、
なおさら
兄の死は大きな影を落としたに違いありません。
一人ぼっちになり元気を無くしていました。

ある日、「痛い」と言葉を発した時に、部屋のロボットが反応して
動き出します。

そのロボット(ベイマックス)は兄が作りかけていたものなのです。

「私はベイマックス、ケアロボットです」
「痛みは10段階でどのくらい?」と聞いてくるのでした。

ロボットのベイマックスとヒロとのやり取りは笑ってしまう部分もあり、
途中からヒーローものになったりと
楽しめる部分は多いかと思います。
「死別の映画」という印象もなく、暗さもありません。


でもこれがなかなか!
私はこの映画は結構グリーフケアをテーマにしてるんじゃないかと思いました。

ベイマックスは兄が試行錯誤して作った、兄の想いのつまったロボットです。
(ここ大事)
だからこそ、結果的にヒロにとってはとても大きな存在になったのでしょう。

ベイマックスを通して兄の想いを知る

ヒロが戦いの中で敵を殺そうとした時、ベイマックスはヒロの行動を止めます。
「僕はケアが使命です」。
ベイマックスの言葉を聞いて、ヒロは兄の想いを受け入れて攻撃するのをやめます。

また、
最後のほうではベイマックスとも別れの場面があり、
ヒロは別れを拒むのですが、
そこでベイマックスはある言葉を伝えます。
「ヒロ、私はいつも一緒です」
それはベイマックスを通した兄のメッセージとも受け取れます。

それを聞いたヒロの表情が一瞬変わりました。
その言葉は兄の言葉と重なったのだと思います。
そしてヒロはベイマックスとの別れを受け入れるという流れが出てくるのでした。
(ストーリーとしてはこれで終わるわけでもないのですが)

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この映画は他にも「視点を変えるんだ」という言葉がキーワードのように出てきます。
もともと兄がヒロに言った言葉なのですが、そのあとヒロが自発的に2回くらい使っています。

エンディングも、
兄の望みをヒロや仲間たちが継いでいるという説明が出てきます。
残された者たちが想いをつないで行くことが、
この映画のテーマの1つになってるのかもしれません。

死別の映画としてはあまり名前があがらない映画ですが、
ヒロの生き方は、1つのグリーフの形を表現してるしてる気がします。

※サントラの英語の歌詞もいいです

 「STORY] AI 日本語バージョンのほうが有名ですが
  映画館で流れてたのは英語バージョンで歌詞も少し違いました。
   英語の歌詞のほうが死別としてしっくり来てたので
  もし良ければ聴いてみてくださいね♪